遠野遥『破局』感想 コンプライアンス・ゾンビとしてのぼくら 研修で講師が言っていた。「コンプライアンスは今後、さらに重要になってくるでしょう。コンプライアンスは狭義には法令遵守ですが、現在はさらに広義に捉える必要があります。法令を守るだけではなく、”世間”が納得し、理解を示してくれるよう、説明責任を果たしていく、そのことが運営において大切なのです」 その後様々な判例を持ち出し、この場合は無罪、この場合は有罪だったと守るべき世間の目の代表としての裁判官の判決を紹介した。そのほとんどは有罪であって被告側、つまり運営側に過失があったという判決である。それぞれの判例にはしょーじき納得できないようなものも混じっていたが、判決が出て、判例という「規範」が示されてしまった以上、「遵守」するほかない。有罪...2020.10.04 10:59読書