ライブ「EGOIST showcase*003 create recreate」感想

 アニメ『GUILTY CROWN』のエンディングでEGOISTの歌う「Departures 〜あなたにおくるアイの歌〜」のフル初めてを聞いたとき、鳥肌が立った。高校の時で、耳が肥えていなかったというのもあるだろうが、その衝撃がこうしてライブへ足繁く通うきっかけとなったことに疑う余地はないだろう。

 

 EGOISTってなんぞや?といいますと、


 ryo(supercell)がプロデュースを手掛ける架空のアーティスト、EGOIST。ヴォーカリストは2千人を超える応募者の中から選ばれた17歳の歌姫・chelly。シングル「Departures ~あなたにおくるアイの歌~」と「The Everlasting Guilty Crown」は共にオリコンウィークリーチャートトップ10入りを果たすなど大きな話題に。9月19日には待望のフルアルバム「Extra terrestrial Biological Entities」をリリース。


 EGOIST公式HPのPROFILEより。supercellのゲストボーカルがnagiさんから変わるとき、オーディションを行い、supercellのゲストボーカルはこゑださんに決まったわけだが、そのオーディションで架空のアーティスト、EGOISTのヴォーカリストとして選出されたのがchellyさんということになる。声質はnagiさんに近い。耳に心地のいい歌声。


 EGOISTのライブは変わっていて、chellyさんが登壇し歌うわけではない。いや、歌っているのだが、姿は現さない。どういうことかというと、


   こんな感じ。写真はBARKS音楽ニュースから。要するに、EGOISTの設定、つまりアニメ『GUILTY CROWN』の楪いのりが歌っているということを壊さない演出がなされている。このスクリーンに映る楪いのりはリアルタイムに動く。スクリーンの裏で歌うchellyちゃんの動きと連動しているのだ。いろいろすごい技術が使われているらしい。楪いのりのモデルは完成度が高く、違和感なく見ることができる(僕に耐性があるだけかもしれないけれど)。しっかりMCもしますよ!!笑


 面白い試みであることには間違いないだろう。アニメのような二次元はいわゆる’’ライブ感’’を醸し出すのは本質的に不可能である。だから、アニソンライブといったものは設定ではアニメに登場するキャラクターが主題歌を歌う設定であっても、そのキャラクターを演じる声優の方が実際に舞台に登壇し、歌を歌う(当たり前のことです)。ライブの参加者はその声優とアニメのキャラクターを重ね合わせながら(わざと錯覚させながら?)、その歌声を享受する。もちろん、声優メインの方もいるので、全員には当てはまらないけれども。しかし、アニメのキャラクターとそれを演じる声優の間には、大きな溝があることは間違いないのではないだろうか。言い方が悪くなってしまい申し訳ないのだが、あるアニメのキャラクターを想定しながらそのキャラクターを演じる声優さんを見てしまうと、「あれ?」と違和感を感じてしまうことがあるのも、その溝があるからだろう。だからこそ、顔出しNGの声優さんも一定数いらっしゃる。


 しかし、EGOISTのライブはそんな溝や違和感を感じさせない演出となっている。楪いのりのイメージの崩れを最小限に抑えつつ、最高のライブ感を提供してくれる。二次元と三次元の溝を埋めるようなライブである。つまり、最the高なライブだったということを言いたいわけです。


 中でも新曲三曲フルの初お披露目は本当に滾った。「project-itoh」による夭折の作家伊藤計劃の長編2作(『虐殺器官』『ハーモニー』)と遺されたプロローグをもとに円上塔が続きを書き加えた『屍者の帝国』の三作を劇場映画化のそれぞれの主題歌を全てEGOISTが担当することになっていたことは知っていたのだが、こんなにカッコいいとは、、CD予約しました。


 

 映画も楽しみです。いい加減『屍者の帝国』も読みます。


 ライブは一回性がライブたらしめていると思う。けして、ぼっち参戦の言い訳をしているわけではない。そのときたまたま近くにいた人たちと一緒に叫び歌い飛び跳ね盛り上がり、何とも言えない一体感を味わう。その一体感はその二時間三時間だけだからこそ、価値あるライブになるのではないだろうか。さらに、いつもは手の届かないアーティストともその少しの時間だけは手の届く距離に存在し、コミュニケーションが直にできる。反応が直に伝わり、伝えることができる。まさに夢のような時間を過ごすことができました。

 

 ありがとう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 ツアーも決定したし、是非いきたひ。


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